原理を深めること

今日は代休で仕事がお休みなので、
コーヒーを飲みながらゆっくり過ごしています。

ピアノの練習をして、掃除をして、
それから昼過ぎに映画を観に行こうと思っています。

私は河合隼雄さんの本が好きです。
先日も古本屋で先生の本を見つけたので、
中身も見ずにとりあえず買いました。

その中で、面白いなと思った事を
1つ紹介します。

「原理を深めること」について。

私達は人間関係を築きながら生活しています。
中には「苦手だな」「合わないな」というような
“敵”もいるかもしれません。

河合先生はこう語ります。

「二つの原理があって、
それが簡単には相いれないとすれば、
どうするといいのであろうか。
これに対しては、
あるひとつの原理を正しいとして
それを強化することを考えるのではなく、
原理を深めるということを考えるべきだ、
と思っている。」

「原理を深めるとは、
自分のよって立つ原理に対立する原理にも
意味があることを認め、
その葛藤のなかに身を置いて、
右に左に、それを繰り返しながら、
自分のよって立つ原理をできる限り関連せしめることによって、
ものの見方を豊かにしてゆくことである。」
(河合隼雄『子どもと学校』)

私自身も「対立する原理」で悩んだことがあり、
今年の5月26日に以下のようなつぶやきをしています。

「そういうやり方(言い方・表し方)はないのにな」
という思いが自分の中にある一方で、
でも相手側に立ってみたら「そういうやり方」でしか
表現できないのかもしれないな、と気づいた。
相手と自分の2者関係の中に、
一歩ひいた第三者の自分を持つことも大切、
と仕事をしていて思った。

つまり「それはおかしいだろ」と疑問を持つ
『当事者としての自分』がいて、
一方で「でもそういうことなんだよ」と
仲介する自分がいる。
それのどちらが正しい、というのではなく、
どちら側の思考の扉も開けておくこと。
自分の感情に『当事者』が強く居る時は、
仲介する自分の思考を増やす。

EVANの活動も、
一人の原理が全体の活動を決定するのではなく、
メンバー一人一人の原理が深まって、関連し合い、
緩やかで豊かな共通理念の中で活動したい、
と思っています。

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