「だいすけくん、手伝ってね!」
ピアニストの白石麻奈美さん(通称・まなみん)の一言と、
おもしろいデザインのチラシに興味を惹かれて、
『キッズのための参加型コンサート』のお手伝いをしてきました。
おもしろいデザインのチラシ
ご覧ととおり、コンサートのチラシにしては、
個性的というか、ちょっと変わったデザインですよね。
一般的に音楽会のチラシを作るとき、
ピアノの演奏会であれば、ピアニストの顔写真が、
オーケストラの演奏会であれば、指揮者の顔写真が、
演奏される曲目と共に掲載されます。
しかし、このチラシはそういう顔写真は
裏側に小さく掲載されています。
演奏者のプロフィールもちょこっと書かれているだけです。
コンセプトを大切にされている様子が伝わります。
さて、点線で書かれた図形の存在に気がつきます。
「点線にそって切り抜くと…」と書かれているので、
実際にハサミで切り抜いてみました。
表を向けると、、
動物達が出来上がりました。
しかも、
鶏や白鳥については単色ではなく、
複数の色で構成されています。
これは楽しい。
チラシを宣伝のためだけに使うのではなく、
情報を得た後は、遊びの素材として再利用できる。
良いアイデアだと感心しました。
- さらにブラッシュアップするとしたら、、
- 切り抜いた動物を捨ててしまうのは残念。
(後述する)コンサートブックに貼り付けたらどうか。 - チラシのサイズをA4ではなく、スクエアにすればどうか。
子ども達が折り紙として楽しめるかもしれない。
「そうだ、ピアノを弾きに来たんだ」
当日。
初めてお会いする、
ピアニストの河瀬里子さん(さとこさん)にご挨拶。
ワークショップデザインを学ばれていないのに、
すでにワークショップデザイナーのような雰囲気の、
優しくて楽しい、元気いっぱいの御方でした。
会場設営は、
演奏するステージの近くに、
「子ども達のためのワークスペース」、
そしてその後ろに「大人の座席」とされました。
ここはコンサートをする場所か?
と思うほど、楽しく飾り付けもされていきます。
子ども達にワクワク感を抱かせるような、
また、音楽を聴く時、イメージの手助けとなるような、
祝祭的な空間が出来上がりました。
準備に没頭されていたさとこさんが、
ピアノをようやく触って、一言。
「ピアノ弾きに来てたんだ!」
キッズのための参加型コンサート
コンサートの前半は
「コンサートブックをつくろう!」という
時間が設けられました。
さとまな先生(さと:さとこさん まな:まなみん)と一緒に、
会場で手渡されたコンサートブックに、
動物などのシールを貼っていきます。
これは後半で連弾される、サンサーンス作曲の
『動物の謝肉祭』と連動しています。
たとえば、最初はライオンのページです。
まず、さとまな先生が
第1曲「獅子王の行進曲」の触りを弾きます。
そして、すかさず子ども達に
「この音はなんの動物かな~?」と問います。
子ども達は「チーター!」とか、
思い思いに発言しています。
頃合いを見て、
ライオンの絵を登場させます。
子ども達はライオンのシールを
1ページ目に貼り付けます。
子ども達はシールが大好きです。
こうして、
事前にコンサートブックを作ることによって、
後半のコンサートで何の動物が演奏されるかを、
予め、子ども達に「楽しく」伝えていきます。
他にも、ゾウの曲の時は、
ピアノのリズムに合わせながら、
「おっとっと、おっとっと」と
身体を揺らせて、音楽を体感したり、
水族館の曲の時は、
照明を暗くさせて、
プロジェクターを使うなど、
子ども達が楽しめるように、
様々なアプローチをされていました。
–
漫才コンビのようなさとまな先生が、
後半はドレスアップ!
照明も少し落ち着いた明るさになり、
サンサーンス『動物の謝肉祭』が演奏されました。
ちょっと前までにこやかだった先生が、
真剣な表情をして連弾されています。
バイオリンとフルートのサプライズ。
「キッズのための参加型コンサート」は
暖かい拍手に包まれて終了しました。
今回のような
「ワークショップ」+「コンサート」というスタイルは、
子ども達が楽しみながらプロの音楽に触れることの出来る、
良いアイデアの催しだと感じています。
もちろん、
例えば、「耳の長い動物」を一緒に考えてみる、、とか
など、いくつかのブラッシュアップできる点も感じました。
せっかく出来上がった
一つの新しい「コンサートのカタチ」を、
より洗練させていきながら、
保育園や幼稚園、小学校などで
このコンサートが広がっていければと思います。
さとこさん、まなみん、
お疲れ様でした!
♪
さとまな先生がおくる
キッズのための参加型コンサート
「どうぶつたちのカーニバル」
2014.3.29.sat
open/13:30
start/14:00-16:00
at 蛍池ルシオーレホール