合唱の力で地域に多文化共生を

2015年3月22日(日)
「共生音楽フェス」がプール学院中学校・高等学校の清心館で開催。

作曲家の朴守賢さんが編曲された『故郷の春の小川』を、
この日のために結成された「いく楽合唱団」が演奏、
私が指揮を振らせて頂きました。

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いく楽くらぶとの出会い

このフェスティバルを企画・運営された「いく楽くらぶ」代表の木村さんとは、
地域のとあるミーティングでお会いしました。

私が〈合唱の指揮をしている〉ことや、
かつ〈ギャレス・マローンのような指揮者になりたい〉ことをお話すると、
とても共感してくださいました。

そして、去年の秋頃にお電話を頂き、
【若者・多文化共生】に関する事業をされることと、
その事業の中で【合唱】を題材にしたいことをご提案して下さいました。

作曲家・朴守賢さんとの出会い

数日後、再び木村さんからお電話を頂き、
生野区生まれ生野区育ちの若い作曲家・朴守賢さんをご紹介して頂きました。
朴さんは「第7回吹奏楽連盟作曲コンクール」で第一位を受賞された方です。

私も朴さんも、妻と息子のいる個人事業者ということで、
ある日は喫茶店で、家庭や子育てと仕事のバランスや、
人生をどう切り拓いていくか、など親身にお話して下さいました。

朴さんの名言を引用します。

「すごく考えて思ったことはやっぱり守りに入るんじゃなくて、
家族を持った今だからこそ、
自分の思う音楽で社会と関わっていきたいと攻めに行ったわけです。
昨年はそれが結構しんどかったです。
バランスも取れず、思うようにいかなかったので。
でもそのバランスが今はすごく取れてるんです」

「時間。今こうしてお茶している時間を1時間持ったら、
例えば1時間作曲する時間が削られるとか、
育児の時間が減るとか、ということになると、
もう時間なんていくらあっても足りないと思うんです。
でも例えばここでお茶したことが他の色んな物事に繋がって拡大していく、
実りになっていく」(朴守賢)

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プール学院で朴さんと

そんな朴さんが編曲された『故郷の春の小川』は
日本の唱歌『春の小川』と韓国の童謡『故郷の春(고향의봄)』が一体化した、
多文化共生を表すにはうってつけの作品です。

楽譜とキーボードを持って、
合計6つの団体にワークショップをさせて頂きました。

・東大阪朝鮮中級学校口演部
・大阪朝鮮高級学校声楽部
・大阪市立梅南中学校音楽部
・大阪大韓基督教会日本語礼拝部ホサナ聖歌隊
・在日コリアン青年連合 コリア文化サークル
・鶴見商業高等学校コリア文化理解同好会

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ワークショップの様子

共生音楽フェス!

プール学院の講堂で行われた「共生音楽フェス」は、
韓国のパーカッション・アンサンブル「サムルノリ」や、
とっても爽やかでグルーブ感溢れる鶴商軽音部、
息に含まれた微かな音色が美しいサンポーニャの演奏など、
多様な催しが次々と続きました。

こういった、様々なスタイルで演奏されている様子を
それぞれの団体が互いに見せ合うと、
自分達の表現に対する視点が拡がるように思いました。

そして、フェスティバルのメインパフォーマンスとして、
「いく楽合唱団」が演奏させて頂きました。

演奏は、2人の学生によるソロから。
それぞれに『春の小川』と『故郷の春』をワンフレーズずつ歌ってもらいました。

演奏は集中力を保ちながら、
高い天井に歌声を響かせることが出来ました。

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ソロの様子

本番では作曲家ご本人にピアノ伴奏をして頂き、演奏に華を添えて頂きました。
合唱団の中には、コーラス部ではない、
普段はあまり楽譜を見る機会の少ない子ども達もいましたが、
前向きに取り組み続けてくれたことに感謝しています。

当日参加してくれたプール学院コーラス部にも感謝。
当日のパート練習を進行してくれたエバンにも感謝です。

自分は合唱の練習と本番だけの仕事でしたので、楽しく関わらせて頂きました。
外部の人間を暖かく迎えて下さった、それぞれの団体にお礼申し上げます。

運営や事務仕事・楽しい打ち上げをしてくださった、
いく楽くらぶのみなさん、大阪NPOセンターの高見さん、
本当にありがとうございました。

tirashi

0から始まったこの企画。
「やりたい」という想いと、仲間がいれば、きっと実現するのですね。

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